約 4,252,382 件
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ワールドマップ へろへろ(犬)と会話 時計館へ入る。(へろへろの居たところ) 新館 時計館旧舘の鍵(イベント) 玄関北の扉:時計館旧舘の鍵を使用。 旧舘 以下を全て調べる。 ・玄関ホール ・時計 ・額縁 ・広間 ・棚の上の写真 ・机の上のチェスボード ・書斎 ・パイプ ・居間 ・サーベル ・寝室 ・水晶の玉 ・物置 ・鏡台 玄関ホールでイベント。 新館 キッチン:沙代と会話:資料室の鍵 旧舘 資料室を全て回る。 ・1号室 ・2号室 ・3号室 ・4号室 ・5号室 ・12号室 ・11号室 ・10号室 ・9号室 ・8号室 ・7号室 ・6号室 イベント。自動的に新館へ移動。 ワールドマップ 野々宮と会話:振子の塔の鍵。 旧舘 振子の塔:振子の塔の鍵を使用。 ・1F ・壁のメッセージ ・最上階 ・振子の部屋 ・永遠の寝室 ・ウェディングドレス ・振子の部屋 ・止まった時計:8時5分 時計塔 1F ・壁のメッセージ ・砂時計:ひっくり返す:イベント後、悪夢界1へ。 悪夢界1 バクの店南東:下三角のタイル:東の部屋:呪文書 バクの店南西:上三角のタイル:北西の部屋:不思議な香 東のクリスタルの東:ダイヤのタイル:北東の部屋:火打ち石 東南東の広場:情報(赤、黄、青)(呪文書、不思議な香、火打ち石使用) 中央南の広場:赤、黄、青の順にタイルを踏む。隣りを踏む必要はない。 南東の広場:BOSS戦:ランドキメラ ・悪夢界2へ 悪夢界2 西南西の袋小路:妖魔の家の鍵 南南東の袋小路:水晶の栓 青SP 家:8、紙切れ(妖魔の家の鍵使用) 北東の袋小路:西の壁のスイッチ(水晶の栓使用) 時計東の井戸:3 西北西の広場 家:紙切れを解読。 北の広場 時計:宝箱の鍵 青SP北の袋小路:1(宝箱の鍵使用) 時計:1,3,8使用 ・BOSS:マリンキメラ ・悪夢界3へ 悪夢界3 ※北東のクリスタルは位置が間違い。一つ下のT字路が正しい。 南の塔 ・上階:紙切れ 中央南の塔 ・1F:木の板 南西の塔 ・1F:破れた布 ・1F:水車の模型(木の板使用) ・上階:水車の模型使用 西の塔 ・1F:焼け焦げた本 ・1F:布製の人形(破れた布使用) ・上階:布製の人形使用 北西の塔 ・1F:燃え尽きたマッチ 中央北の塔 ・1F:空気のビン 北東の塔 ・階段:水の入ったビン ・1F:風のビン(空気のビン使用) ・上階:風のビン使用 中央中央の塔 ・階段:壊れたガラス ・1F:火のついたマッチ(燃え尽きたマッチ使用) ・上階:火のついたマッチ使用。 東の塔 ・1F:砂袋 ・1F:氷の入ったビン(水の入ったビン使用) ・上階:氷の入ったビン使用。 中央南の塔 ・1F:迷路の本(焼け焦げた本使用) ・上階:迷路の本使用 北西の塔 ・1F:ガラスの時計(壊れたガラス使用) ・上階:ガラスの時計使用 中央北の塔 ・1F:小石の入った袋(砂袋使用) ・上階:小石の入った袋使用。 南の塔 ・上階:鐘を鳴らす。 ・BOSS:スカイキメラ ・悪夢界4へ。 悪夢界4 Aの部屋:時計の鍵 Bの部屋:1 Cの部屋:2 Dの袋小路:3 Eの部屋:4 Fの袋小路:8 Gの部屋:9 Hの部屋:10 Iの部屋:動力スイッチ Jの部屋:11 Dの袋小路:右回転スイッチ Kの部屋:5 Hの部屋:左回転スイッチ Lの袋小路:7 Mの部屋:逆回転スイッチ Nの部屋:6 Zの部屋:12のボタン Oの部屋:12 Pの部屋 ・BOSS:永遠 ・BOSS:倫典 ・BOSS:エイゴウ ・悪夢の石版4 ワールドマップ 外へ
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水車館(ワールドマップ) 周りを調べる。 中に入る(機械室側のカドが入り口) 水車館 入り口から右側の部屋へ入り、先へ進む。 左は、敵が出るので、後がよい。 南東大ホール ・全員と話す。大ホールでイベント。 入り口でイベント 一度外へ出るとイベント。再び中へ入る。 小ホールでイベント。 ・鍵を開けられる。 ・数字の絵を調べると階移動。 2階 ・のぞき窓。 3階 ・壁の絵。 4階 ・扉でユリエと会話。 3階 ・壁の絵を調べる。悪夢界へ。 悪夢界 西の戸棚でハンマー。 桃の部屋のタンスをハンマーで壊し、からハサミ入手。 北西の本でハサミを使い、舞踏会のチケットを入手。 西の部屋の扉でチケット使用。案内人の仮面を入手。 桃の部屋で案内人の仮面を使用。青の部屋へ 青の部屋:東or南のドアに入ると、メルカトルと戦闘。アイテム入手。 ・叫び声:落とし穴。Noを選択。落とし穴に入ると、クリスタルの東に落ちる。 ・堕ちた先の北で、開いた扉の絵を入手。 ・一通り探索が終わったら、バクの店に訪れるのを忘れない。 北西の閉じた扉で開いた扉の絵を使用。キューブを入手。 青の部屋北の扉でキューブを使用。 キューブの部屋の東or西のドアから、北へ行き、牛の絵を調べる。「2413」 花の絵を、2413の順で押す。 キューブの部屋:北の扉。 新古典の部屋で本棚を調べる。「のめほん、ばなんな、せおを」→七番目の本を押せ。 ボス戦:笑う女。 歯車1を入手。 水車館 南東大ホール ・自室でイベント。 小ホール ・壁の絵を押しても動かないイベント。 台所横の地下室でイベント。 紀一の書斎:机の上を調べる。 中庭:白い彫像を2つ調べる → 入り口出現。 制御室 ・AIを入力し、中へ。 ・ランコと話す。(寝室の鍵を入手) ・機械を調べる。 ・ミルコと話す。 ・機械を調べる。(OFF→ON) 南東大ホール ・執事と話す。引き出しの鍵を入手。 ・三田村と話す。 ・ホールを出ようとすると悪夢界2へ。 悪夢界2 東エリア、東の袋小路:ガチョウのエサ 東エリア、北西の袋小路:青い宝玉(ガチョウのエサ、使用) 北エリア、北の袋小路:納骨堂の鍵を入手。 北エリア、東の袋小路 ・足跡の先の壁を調べる。 ・閉まっていた扉の先:井戸のはしご 西エリア、中央北の袋小路:ナポレオン像を調べる。(墓地の鍵) 西エリア、東の袋小路:家のカギ(青い宝玉、使用) 中央エリア、北西の扉。(墓地の鍵、使用) 中央エリア、北西の扉の先:割れた月長石。(納骨堂の鍵、使用) 中央エリア、南東の家:割れた月長石。(家のカギ、使用) 中央エリア、北東の先:影招きの笛(井戸のはしご、月長石、使用) 中央エリア、中央の池:BOSS(黄金のヴィーナス像) ・歯車2を入手。 水車館 紀一の寝室:クローゼット:髑髏の仮面。 北回廊の白い絵:悪夢界3へ。 悪夢界3(マップは1~9、0をモチーフに作られている。) 最初の十字路でイベント。 「8」の右上:カード。(偽) 「3」の北:ステッキ。 「3」の真ん中の袋小路:カード(偽) 「6」の袋小路:カード(ハート4) 「4」の部屋:劇場のカギ(ハート4、使用) 「1」北西の部屋:アリ(劇場のカギ、使用) 「5」東の袋小路:入り口(アリ、使用) ・ボス戦(ダリのまゆ):歯車3を入手。 水車館 東回廊の「浄土」を調べる。 西回廊の「旭日」を調べる。 東回廊の「浄土」を調べる。浄土を入手。 西回廊の「旭日」を調べる。浄土を使用。旭日を入手。 東回廊で、「旭日」を使用。 ・悪夢界4へ。 悪夢界4 東の広場:カミソリ。 北の袋小路:義眼(カミソリ、使用) 西の袋小路:光の玉(義眼、使用) 中央の部屋1:光の玉、使用 中央の部屋2:革の手袋 東の袋小路:マムシ(革の手袋、使用) 西の袋小路:元気の薬(マムシ、使用) 中央の部屋2:元気の薬、使用 中央の部屋3:フランス人形 北西の広場:古い手鏡(フランス人形、使用) 中央の部屋3:古い手鏡、使用 中央の部屋4:BOSS(ものすごい叫び) ・歯車4 水車館 使用人室(セーブポイントの部屋):機械室のカギ(引き出しのカギ、使用) 紀一の書斎向かいの部屋:機械室のカギ、使用 ・歯車をセット 館から出て、横の機械室 ・歯車をセット 紀一の書斎:エレベータでB1 ・BOSS(ゾンビ紀一) ・BOSS(タンビ) 4Fユリエの部屋:イベント 屋敷の外、門の外へ。
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青屋敷 玄関 地下:ソウイチと会話 千織の部屋 ・クローゼット 食堂 ・ソウイチと会話 ・マヤと会話 自分の部屋 ユリエの部屋 ソウイチの部屋 千織の部屋 ・マヤに付いていく ・クローゼットの中の秘密の通路 ・オルゴール ・十角館の鍵4 十角館 時計館の扉へ。
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登録日:2018/09/11 (火) 23 18 02 更新日:2024/01/24 Wed 20 10 13NEW! 所要時間:約 33 分で読めます ▽タグ一覧 PS RPG ×ミステリー 〇ホラーファンタジー アスク ゲーム チャイム ナイトメア・プロジェクト YAKATA ネタバレ項目 バッドエンド 中村青司 京極夏彦 京都市 京都府 佐嶋真実 冬馬由美 前田愛 南澤大介 喜国雅彦 大分県 大野まりな 女体化 小野坂昌也 屋良有作 岡山県 広井王子 悪夢のプロジェクト 新山志保 映像化したらこうなった 水谷優子 湯山邦彦 石田彰 神奈川県 竹本健治 綾辻行人 置鮎龍太郎 舞阪洸 鎌倉市 館シリーズ ※CAUTION 本項目ではゲームの内容だけでなく、 原作小説のネタバレにも抵触している箇所があります。 その点をご理解のうえ読み進めるようお願いします。 『ナイトメア・プロジェクト YAKATA』とは、1998年に発売されたPS用ゲームである。 発売はアスク、開発はチャイム。 やけに表記揺れが激しく、ナイトメア・プロジェクトが英語表記だったり、・が無かったり、ただのYAKATAだけだったり、ナイトメア・プロジェクトとYAKATAの順番が逆だったりするが、当項目は綾辻氏の著作リストに掲載されている表記に準じる。 なお、サン電子の同名のアプリゲーとは一切関係がない。 本作は日本ミステリ界の最重要人物である綾辻行人の館シリーズを下敷きとし、綾辻氏自らが脚本・監修を担当したことでファンの間で話題となった。ジャンルはRPG。 ……そう、RPGなんである。サウンドノベルではなく。 小説は叙述トリックだらけなのにRPGとか何考えてんだよと思われるかもしれないが、事実だからしょうがない。 だからこそ館シリーズは「原作」ではなく「下敷き」という扱いであり、ストーリー展開も使用されたトリックも原作とは大幅に変えられている箇所が多く見受けられる。と言うかダンジョンを探索して魔法を使ってモンスターと戦うガチのRPGである。 本作がRPGとなった理由はただ一つ。綾辻氏がRPG好きだったから。しかも『Wizardry』のようなレトロRPGの。 そんな綾辻氏が監修しているため、本作は非常に難易度の高いゲームと化してしまった。どれだけ難しいかと言うと、プロローグが終了して目的地へと向かう途中の最初のダンジョンでゲームオーバーになるプレイヤーが続出したほど。 ただし原作者本人が担当しているだけあってシナリオの質は高い。モブキャラ・敵・イベント・装備品・アイテムの全てにマニアがニヤリとするような小ネタが散りばめられているのもファンの間では高評価だし、南澤大介が手掛けた音楽のクオリティも高い。 一部のシステムがプレイヤーにとって不親切なだけで、時間さえかければ攻略は充分可能な難易度になっている。 豪華声優陣が起用されているが、フルボイスではなくパートボイス。ただし容量の関係も多分にあると思われる。 イベント中にアニメムービーが挿入されることもあり、そちらの演出を担当したのはアニポケの総監督としても知られる湯山邦彦。 あと、本作はとにかくバグが多い。 特に後述する迷路館は、進行不能になるバグが2つも潜んでいるというマジもんの呪いの館である。 ストーリー 世紀末、世界中の人々は眠りの際に「夢」を見なくなった。 199X年、そんな人々の中にあって今なお「夢」――厳密に言うなら「悪夢」を見る者たちの元に招待状が届けられる。 招待客の1人である古我ユキヤは渡海中に嵐に遭い、記憶を失った状態で漂着する。 彼が漂着した場所こそ、目的の地・角島だった。 そこに建つ青屋敷には、当主である中村千織に招かれ、ユキヤと同じ「悪夢」を見る素質を持つ者たちが集められていた。 4人の招待客に対し、世界中で起きている異変は全て父・中村青司の建てた館に原因があると説明し協力を要請した千織だったが、翌朝彼女は密室の中で死体となって発見されるのだった……。 パーティメンバー 古我ユキヤ CV:石田彰 主人公……なのだが中性的な顔立ち、おとなしい性格、石田ボイス、加えて後述するソウイチとマヤのお蔭でファンの間では本作のヒロインとの呼び声が高い。時計館に縁がある者として青屋敷に招かれた。 戦闘時にはパーティメンバーは、悪夢が現実を侵食している影響で戦闘に適した姿に変身できるようになっているのだが、ユキヤはアーマーを纏った騎士風の姿になり片手剣を武器に戦う。 元ネタは原作『時計館の殺人』に登場する古峨由季弥。綾辻氏の小説によく出てくる紅顔の美少年枠。 原作では敬愛する姉が亡くなったことが契機となり、精神に異常をきたしている模様。戦闘時の騎士の姿も原作を知る者からしてみれば涙を誘う。 ちなみに名字は固定だが名前はプレイヤーの任意で変更が可能。 北浜ミズキ CV:小野坂昌也 ユキヤと同い年の高校生。ノリの軽い関西人でツッコミもお手のもの。しかし好きな人に対しては一途。水車館に縁がある者として青屋敷に招かれた。 戦闘時には鉢金を巻いた忍者風の姿になり、日本刀と手裏剣を武器に戦う。 探索中、やけにメタな発言をすることがある。 また、ピアノ演奏という意外な特技を持ち、水車館攻略直後、青屋敷のピアノで、ユリエとの連弾を披露するオマケイベントがある。この時演奏されるのは、綾辻氏の作品である囁きシリーズの一つ、『暗闇の囁き』の舞台版で使用された楽曲。 川口ミルコ CV:水谷優子 出版社に勤める女性編集者。迷路館に縁がある者として青屋敷に招かれた。 設定画を見る限りかなりの巨乳。 戦闘時にはビキニアーマーの女戦士風の姿になり、片手剣と弓を武器に戦う。 これは本作にてキャラクター周りの設定を一手に引き受けた舞阪洸の趣味とのこと。ちなみに初期案だと決定稿よりもっと露出の多いデザインになる予定だったらしい。 実在する女性編集者の山口ミルコがモデル。本作発売当時は幻冬舎に勤めており、最終的には編集長にまで上り詰めた人物。 赤城ソウイチ CV:置鮎龍太郎 売れない俳優。人形館に縁がある者として青屋敷に招かれた。 作中ではリーダーシップを遺憾なく発揮し、パーティの中心人物として他のメンバーを引っ張っていく。ユキヤがヒロインと呼ばれるようになった元凶その1。 実は高名な人形作家・飛龍高洋の実子で、自身も人形作りに関して非凡な才能を持つ。 戦闘時には羽根飾りを付けた吟遊詩人風の姿になり、大剣と弓を武器に戦う。 元ネタは原作『人形館の殺人』に登場する飛龍想一。こちらでの職業は俳優ではなく画家。売れてないのはどっちも同じ。 なお、ソウイチは幼少期のトラウマが原因で、特定のワードに反応して別人格が現れる多重人格者である。これも悪夢が現実を侵食している影響なのか、人格が切り替わるとともに服も体格も性別までも変わってしまう。おまけに戦闘中もランダムでこれらの別人格が参加するようになる。 仕方のないこととは言え、原作のネタバレを隠すつもりは毛頭ない模様。 以下、ソウイチの別人格について 江戸川ランコ CV:冬馬由美 「事件」という単語をキーワードに現れる2番目の人格。 世紀の名探偵を自称する女性。作風の関係もあって出番は非常に多い。 戦闘時には2本の半月刀を手に飛び回り扇子を投げつけて戦うという、どこぞの英国紳士にも負けないぐらい武闘派な探偵。魔法はバフ/デバフによる補助が得意。 闘神サンダータイガー CV:置鮎龍太郎 「鍵のかかった扉」をキーワードに現れる3番目の人格。 筋骨隆々の覆面レスラー。脳筋。戦闘時も素手オンリー。魔法? なにそれ美味しいの? ちなみに登場時は元ネタとそっくりなBGMが流れる。 高山リカ CV:冬馬由美 「病人」や「怪我人」をキーワードに現れる4番目の人格。 スーパードクターを自称する白衣姿の理知的な女性。予想通り回復魔法が得意。 戦闘時にはトンファを武器に戦う。また、飛び道具としてメスを投げつける。 忍田テンクウ CV:置鮎龍太郎 「マジック」という単語をキーワードに現れる5番目の人格。 マントを羽織ったタキシード姿のマジシャン。タネも仕掛けもない状態でマジックを披露するチートキャラ。 戦闘時にはナイフとトランプを武器に戦う。 本作に登場するオリキャラの中で綾辻氏が最もお気に入りと公言するキャラで、本作発売の14年後に発表された『奇面館の殺人』に逆輸入されて登場する。その際の表記は忍田天空。 『奇面館の殺人』では登場人物たちがある事情から仮面を被ったまま行動するのだが、その際に天空が身分証明の手段として「象でも出現させてみせるしかないのかな」と冗談を飛ばす場面がある。が、本作を知る者からしてみれば本当にできそうなので冗談に聞こえない。 + 最終人格。ネタバレ注意 ハメツ 幼少期のソウイチが母を事故死させてしまった自責の念から生み出した人格。その名の通りソウイチ自身の破滅願望の化身。 ランコたち4つの人格は、全てこのハメツを封じ込めるために生み出された。 藤沼ユリエ CV:前田愛 水車館の現当主・藤沼紀一の養子となった美少女。紀一とともに行方不明になっている。 戦闘時にはローブを纏った魔法使い風の姿になり、杖を武器に戦う。ちなみに投擲武器として毒の入った瓶を投げつけて戦う。毒婦ということか。 元ネタは原作『水車館の殺人』に登場する藤沼由里絵。ミズキとの関係を考慮し、原作よりも年齢が若くなった。そういう事情もあってか本作での紀一との関係は、原作と違い義理の親子のままで止まっている。 マヤ CV:大野まりな ソウイチが少年時代に作成したフランス人形で、人形館に保管されている。悪夢が現実を侵食している影響で魂を宿し、動き出した。 人形館のアニメパートでは、毎度のようにユキヤに抱きかかえられている姿が映される。ユキヤがヒロインと呼ばれるようになった元凶その2。 戦闘時の姿はそのままで、短刀と弓を武器に戦う。ぶっちゃけ傍から見ればホラー以外の何物でもない。 中の人は本作発売当時にリカちゃんの声を担当していたことで有名。 へろへろ う〜ん とっても ユキヤが時計館で飼っている犬。人形に続き犬がパーティに加入して、先行きが不安になったプレイヤーも多かったのではなかろうか。 戦闘時にはなんとドラゴンに変身して戦う。 実は青屋敷で初めてミルコと出会った際に受けることができる心理テストで、パラメーターの補正とデフォルトネームの変更が可能。 なお、このへろへろという名前は綾辻氏がRPGをプレイする際に主人公によく付ける名前とのこと。 + 最後のパーティメンバー。ネタバレ注意 中村青司 CV:屋良有作 まさかの生存、まさかのパーティ加入。 原作シリーズにおいて各地に風変わりな館を建てた建築家であり、『十角館の殺人』にて既に死亡したと語られている人物。 戦闘時にはターバンを被ったアサシン風の姿になり、カタールを武器に戦う。 屋良ボイスがぴったりのヒゲ面でダンディなオッサンだが、『暗黒館の殺人』を読んだ後だと凄まじい違和感を抱いてしまう。まあ射手座の聖闘士もこんな声だしそこは百歩譲るとしても、ねぇ……。 パーティメンバーは8人中半分が原作準拠のキャラ、半分がオリキャラというバランスの取れた構成になっている。 そして原作シリーズを読んだ人ならお分かりだろうが、原作準拠のキャラは真犯人、真犯人の共犯者、真犯人に罪を被せられて殺された者、全ての元凶という非常に濃い面子になっている。 また、お気付きの方も多いと思われるがパーティメンバーに勇者はいない。なんとも意味深である。 なお原作シリーズにおける探偵役の島田潔はパーティには加わらない。と言うかそもそも本作には出てこない。 館一覧 本作では人々から悪夢を吸収するための装置として、『十角館の殺人』から『時計館の殺人』までに登場した全ての館が登場する。 もう一度言う。『十角館の殺人』から『時計館の殺人』までに登場した全ての館は、本作では中村青司の手によって建てられた悪夢を吸収するための装置として漏れなく登場する。 何故しつこく2回も言ったかは、原作シリーズを読んだことがある人なら分かるはず。 青屋敷 九州は大分県の沖にある孤島・角島に建つ、中村青司の自宅。 綾辻氏の著書『霧越邸殺人事件』に登場する洋館を彷彿とさせる大規模な二階建て西洋建築で、外壁は海の底を思わせる濃い青で塗られている。館内の壁紙も青一色。 現当主である千織が密室で殺害されていたのを皮切りに、次々と館内で怪事件が発生するようになる。本作は章構成になっているが、奇数章は青屋敷での事件の捜査がメインとなって進行する。 館内には多数の客室が用意されており、大人数を収容できる食堂や談話室などが用意されている。音楽室もあり、章が進む度にそこにあるピアノを調べると……。 また、第9章にて選択肢次第で発生するとあるイベントは、プレイヤーの間ではトラウマ製造機として名高い。 原作『十角館の殺人』では物語開始前に火災によって焼け落ちており、跡地のみとなっている。本作でも一度火災に遭ったのち、建て直されたと説明されている。ただし綾辻氏曰く、本作に登場するのはあくまでもゲーム用の青屋敷で、原作とは別物とのこと。 館内で流れる曲は心臓の鼓動がサンプリングして使われているのだが、章が進むにつれて鼓動がどんどん早くなり、非常に不穏な感じになっていく。 中村千織 CV:新山志保 中村青司の娘で、青屋敷の現当主。 ユキヤ達を青屋敷へと集め、その「悪夢を見る力」を使って青司が建てた4つの館を巡り異変を解決するよう依頼する。 原作『十角館の殺人』にも登場するが、既に故人で名前が出てくるのみ。原作では女子大生だったが、本作ではどう見ても女子大生ではない妖艶なデザインになっている。 ゲーム中のグラフィックでは髪をアップにしているのにアニメパートになると急に髪を下ろすという、なんとも忙しい人。 鬼怒川 青屋敷の執事。 千織の死後も彼女の言いつけを守り、青屋敷内で次々と発生する怪事件の捜査を行うユキヤたちの手助けを行う。 中の人は本作の発売前にも執事キャラを演じている。 有馬 青屋敷のコック。 基本的にキッチンに常駐している。腕は確かだが、口を開いて出る話題は料理のことばかり。 中の人は本作発売前に翔陽高校バスケ部のエースを演じていた。 別府 青屋敷の雑用係。 無口で不愛想。しかしながら青屋敷はイベントが多いため、他の使用人ともどもCVがついている。 中の人がディアナ・ソレル親衛隊隊長に抜擢されるのは翌年のこと。 なお、お察しの通り本作のオリキャラの多くは温泉地の名前が付けられている。 おろち 青屋敷のメイドその1。童顔の方。担当は2階。 名前の由来は綾辻氏の大好きな楳図かずおの漫画『おろち』の同名の登場人物。 CVは当時新人だった高橋千晶が担当。 たまみ 青屋敷のメイドその2。童顔じゃない方。担当は1階。 名前の由来はやっぱり楳図かずおの漫画『赤んぼ少女』の同名の登場人物。 中の人は本作発売の少し前に、某暗黒太極拳でヒロインの一人を演じている。 パイロット プロローグのアニメパートにて、炎上する青屋敷にヘリに乗って駆けつけた救助隊員。 突如として吹き上げた炎に呑み込まれ、そのまま消息不明となる。 いわゆる名もないモブキャラなのだが、まさか中の人がこの12年後にアジアNo.1声優と呼ばれる日が来るとは誰も夢にも思わなかったに違いない。 十角館 青屋敷の傍に建つ正十角形の形をした建物。 原作『十角館の殺人』では青屋敷を訪れた来客用の離れとして建てられていたが、本作では当の青屋敷内に客室が大量に用意されていることもあり、あくまでも青屋敷の別館という位置付けにある。 そして本作では、日本各地に建つ青司の館へ移動するためのワープゲートとしての役割を課せられている。 館内で流れる曲のリズムは基本的に10拍子なのだが、1ヶ所だけ11拍子になっている。 ちなみに、この館には「水車館」への扉を鍵で開けたあと、そのまま中に入らずに「迷路館」への扉を調べると、何故か「中に入りますか?」という質問が返ってきて「はい」を選ぶと、そのまま「迷路館」へワープしてしまうという「呪い」もとい「バグ」が存在する。 水車館 岡山県の山中に建つ、中世ヨーロッパの古城を彷彿とさせるデザインの館。当主は資産家の藤沼紀一。 水力発電のために設置された巨大な三連水車が特徴。ただし来館時は水が引かれておらず水車は動いていない。 紀一の父親である幻想画家・藤沼一成の絵画が館のあちこちに展示されており、その絵を目当てに様々な人物が来訪している。 原作『水車館の殺人』と比べて関係者の数は減らされているが、倉本、三田村、森と原作のキャラも何人か登場する。 また、原作のキーアイテムだった「幻影群像」も登場するが、原作と異なり特に誰も行方を気にしてはいない模様。 館内で流れる曲のコンセプトは「永遠に触れることのできない美への執着」とのこと。 藤沼紀一 水車館の当主。事故が原因でゴムマスクを被り車椅子に乗って生活している。養女のユリエとともに館内で行方不明になっている。 原作『水車館の殺人』にも同名の人物が登場。どうやら本作では紀一本人の様子。結局死ぬけど。 水車館のトラウマ要因。 三田村 紀一の友人の外科医。紀一に招待されて水車館を訪れていた者の一人。 元ネタは原作『水車館の殺人』に登場する三田村則之。状況が状況なので、本作では邪な考えは抱いていない模様。 イベントシーンにも登場。CVが野島健児なので非常に良い声。 ゆい 水車館のメイド。 原作『水車館の殺人』における根岸文江のポジション。 名前からしておそらく、綾辻氏の著書『眼球綺譚』に収録された一連の短編に登場する咲谷由伊が元ネタ。 この名前のせいで綾辻ファンのプレイヤーからは作中で殺害されたり、水車館の異変の黒幕なのではないかと疑われていたようだが、そんなことはなかった。 迷路館 京都は丹後半島の突端に建つ館。当主はミステリ作家の宮垣葉太郎。 地上に建っているのはあくまでも入り口部分であり、館本体は地下に存在する。各部屋を繋ぐ廊下は迷路のように入り組んでおり、さながらクレタ島のラビュリントスを彷彿とさせる。 過去に館内にて4人の推理作家が惨殺されるという事件……つまり原作『迷路館の殺人』と同じような事件が実際に起きており、当主の宮垣が亡くなった今も、彼が館内に残した遺稿「華麗なる没落のために」を求めて各出版社の編集者たちが大挙して訪れている。 原作では各部屋を楽に回る手段があったのだが本作では割愛されており(*1)、いちいち迷路を抜けなければならない。 また、条件を満たすことでとあるアイテムが無限に入手可能になるというバグが存在し、2つ以上入手するとフラグ管理がおかしくなって進行不能に陥ってしまう。当時は販売元に電話することでデータ復旧サービスを受けることができたようなのだが、当然今は対応していないので注意。 それ以外にも壁に嵌まって進行不能になるバグが存在する。 館内で流れる曲は「彫像」「妄執」をイメージしてあるとのこと。 宇多山 奇談社の編集者で、かつて宮垣の担当だった。 イベントシーンにも登場するため声が付いており、出番は非常に多いのだが、酔い潰れて前後不覚の状態で出てくることが多い。 元ネタは原作『迷路館の殺人』に登場する宇多山英幸。更に言うなら実在した編集者の宇山日出臣がモデル。綾辻氏を発掘し、新本格ミステリというジャンルを確立させた立役者。 以降も綾辻氏の妻である小野不由美を始め、京極夏彦、森博嗣、 西尾維新といった面々のデビューにも関わり、文字通り現在の文壇に多大な影響を与えた人物。 タケモト ミステリ作家。宮垣の遺稿を求めて館を訪れていた。 モデルとなったのはミステリ作家の竹本健治。綾辻氏がデビュー直後から世話になっている恩人の一人。 竹本氏は著書『ウロボロスの純正音律』にて本作の制作裏話を少しだけ書いているので、そちらも併せてどうぞ。 キグニ 笹書房にて麻雀漫画を連載中の漫画家。ミステリ好きが高じて館を訪れていた。 モデルとなったのは漫画家の喜国雅彦。綾辻氏と交流が深く、『暗黒館の殺人』以降の氏の文庫本装丁も手掛けている。 また、業界随一のミステリマニアとしても知られており、好きが高じて執筆したエッセイ『本棚探偵シリーズ』は日本推理作家協会賞を受賞している。その授賞式に、Tシャツにジーンズというラフな格好で出席したロックな人物。(*2) キョーゴク 妖怪研究家を名乗る怪しい風体の男。 館に集まった者たちの中で唯一、異変の原因が悪夢に起因すること、それを解決できるのがユキヤたちであることを看破した。 妖怪相手なら何とかなったらしいのだが、悪夢に対抗する手段は持ち合わせていないためユキヤたちに事態の収拾を託す。 モデルとなったのは小説家・意匠家の京極夏彦。綾辻氏と交流が深く、氏の著書の装丁も多く手掛けている。 正直、この人をパーティに加えたかったという声多数。 肩書が妖怪研究家なのは、デビュー作がアメリカで紹介された際に作者の肩書が妖怪研究家になっていたのが由来だろうか……? なお、本作には京極氏の著書『鉄鼠の檻』が敵として出てくる。いや、確かにレンガ本と呼ばれるぐらい分厚くて凶器にはピッタリだけどさ……と思いきや、攻撃方法は本の中から鉄鼠の幻影を召還するというものだった。う~む……。 しずか S英社の編集者。館内からの脱出が不可能と分かるや否や、遊戯室を占拠し、持参したカラオケセットで一人カラオケ大会を始めた女傑。 モデルとなったのは編集者の遅塚久美子。京極氏の小説『どすこい。』や『南極。』に登場する椎塚有美子のモデルでもあり、竹本氏の小説『ウロボロスの純正音律』にも登場する名物編集者。 れいか 角山書店の編集者。館内からの脱出が不可能と分かるや否や、こちらは食堂でマージャン大会を始めてしまった。 彼女に話しかけた際マージャンに誘われるが、実は開発当初は本当にマージャンのミニゲームが始まる予定だったらしい。 綾辻氏は双葉社主催の「麻雀名人戦」第30期優勝者としても知られる雀士である。そんな氏が監修をする以上クオリティは保証されていたと思われるだけに、ボツになったのがつくづく悔やまれる。 モデルとなったのは編集者の三浦玲香。綾辻氏の担当として、本作発売以降も『Another』などの作品に関わっている。 のぞみ 文芸評論家の女性。宮垣のファンとして遺稿の行方が気になり館を訪れていた。 モデルとなったのは翻訳家・評論家の大森望。ちなみにこちらは男性である。公式女体化その1。 京極氏の小説『南極。』にも、やはり氏をモデルにした女子高生が登場する。 人形館 京都市内に建つ日本家屋。改築の際に西洋建築部分が追加され、そちらはアパートとして貸し出されている。元々の当主は人形作家の飛龍高洋だったが、彼の死後は息子のソウイチに家督が譲られている。 内庭に大きな桜の木が植えられており、館内には一部が欠損したマネキン人形が8体飾られている。早い話が『占星術殺人事件』のオマージュ。 原作『人形館の殺人』と比べてアパートの住人が大幅に増えているのが特徴。 館内で流れる曲は、他の館と比べて和風に仕上がっている。また、とあるボス戦では専用のBGMが流れる。 沙和子 ソウイチの母の妹で、幼いソウイチを養子として引き取っていた。 元ネタは原作『人形館の殺人』に登場する池尾沙和子。原作では実年齢より遥かに若く見える美魔女として描写されており、酔って着物をはだけ髪を下した姿は非常に官能的。本作では不幸な最期を迎えることはないのでファンの皆様はご安心を。 本作には、原作準拠のキャラは彼女以外だと倉谷ぐらいしか出てこない。管理人夫婦も何故かオリキャラに置き換えられている。 登和子 ソウイチの実母。ソウイチが幼い時分に亡くなっている。 原作『人形館の殺人』における飛龍実和子のポジションに当たる人物だが、息子の行為が原因で事故死したという点以外に共通項はなく、本作では城崎あやめという芸名で活動していた伝説の女優となっている。 リンタロー 2-Eの住人。悩める小説家。悪夢の影響で館からの出入りが不可能になったのを、編集者が自分をカンヅメにするために封鎖したのだと本気で勘違いしている。 元ネタは綾辻氏の著書『どんどん橋、落ちた』に登場する同名のキャラクター。こちらでの肩書は悩める自由業者という名の無職。名前のモデルはミステリ作家の法月綸太郎。綾辻氏の大学の後輩である。 原作『人形館の殺人』における辻井雪人のポジションに当たるのだが、同じセリフでもキャラが違うだけでここまで受け取り方が違ってくるのかと思わせてくれる。辻井は出てこないが、たぶん夜見山市にでも引っ越したんじゃなかろうか。 ありす 2-Bの住人。ロックバンド「カメレオン」の女性ベーシスト。 モデルとなったのはミステリ作家の有栖川有栖。公式女体化その2。「カメレオン」とは、有栖川氏が大学時代に所属していた推理研の会誌の名前である。 彼女の部屋にあるコンポを調べると、A面ではカメレオンの曲という体で作られたロック調の曲が聴く事ができる。聞き終わった後に、ありすから求められる感想に好意的に答えると、室内の宝箱のアイテムをもらえるようになる(それ以外の場合、宝箱を調べようとするとありすに咎められるが、人形館クリア後は彼女がいなくなるので回収できる)。 この曲の歌詞は有栖川氏の作品を連想させるものとなっており、ボーカルは本作の作曲を担当した南澤大介氏(つまり、実際は作詞作曲歌唱の全てを担当している)。 B面を再生すると、ゲームのメインテーマを元にした、カメレオンの物とは思えない、静かな楽曲が流れるが、コチラのボーカルを担当しているのはなんと綾辻氏本人。 みゆき 2-Fの住人。城崎あやめが住んでいたという噂を聞きつけてアパートに越してきた女優の卵。 モデルとなったのは女流作家の宮部みゆき。綾辻氏の影響でゲーム女となったことで知られる。 湯布院 1-Cの住人。マッサージ師。 原作『人形館の殺人』における木津川伸造のポジション。 日本家屋部分への進入が可能になった後に彼の部屋を訪ねて話しかけると、施術を受けてHPを回復することができるようになる。 タケマル またお前か。 こちらも『どんどん橋、落ちた』に登場する犬。収録されている5つの短編のうち3つに出てくる。ただしそのうちの1つでの扱いは猫だが。もう1つに至っては四足獣ですらないし。 悪夢の影響で人の言葉が話せるようになっており、話しかけるとヒントをくれる。 名前のモデルはミステリ作家の我孫子武丸。彼もまた綾辻氏の大学の後輩である。 本作には我孫子氏のペットの猫であるポテも登場し、やっぱり喋ってヒントをくれる。 時計館 鎌倉市の外れに建つ洋館。元々の当主は古我精計社会長の古我倫典。 巨大な時計塔を擁し、上空からは館それ自体が巨大な振子時計に見えるようにデザインされている。 その振子部分に当たる部屋が、原作『時計館の殺人』と異なり塔に変更されているのが特徴。また、時計塔も館と繋がっておらず、振子の塔の傍に独立して建てられているうえ針が存在するという違いがある。 原作終盤におけるカタストロフもアニメパートにて再現されているが、色々と状況が違うこともあってか過度の期待は禁物。 館内で流れる曲は、古峨倫典の名前のモデルとなったギタリストの岡崎倫典にちなみ、アコギの旋律を中心に組み立てられている。 古我倫典 会長職を辞したのち、時計館を建てて隠遁するようになった。 野々宮から告げられたある残酷な予言に心を痛め、時を支配する方法に執着するようになる。 原作『時計館の殺人』にも同名の人物が登場。 古我永遠 倫典の一人娘。名前の読みは「トワ」。いわゆる薄幸の美少女。 若くして結婚した母に倣い、自分も16歳の誕生日にウェディングドレスを着たいと願っていたが……。 原作『時計館の殺人』にも同名の人物が登場。 なお、彼女の暮らしていた振子の部屋が塔に変更された結果、病弱であるにもかかわらず長い階段を恒常的に上り下りしていたというツッコミどころが発生してしまった。最終チェック用に通しプレイをする時まで、スタッフも綾辻氏も誰一人としてこの違和感に気付いていなかったそうな。 紗世 時計館の管理責任者を務める女性。 元ネタは原作『時計館の殺人』に登場する伊波紗世子。 本作ではユキヤがまともなため、発端となった例の悲劇は起こっていない可能性が高い。 野之宮 時計館で暮らす占い師。 倫典の古くからの親友で、彼の相談役だった。占いの結果はどんな悪いことでも包み隠さず報告するという約束から、結果的に悲劇を生みだしてしまう。 徐々に記憶を取り戻しつつあったユキヤに、全てを思い出すために必要な最後のピースを預ける。 元ネタは原作『時計館の殺人』に登場する野之宮泰斉。 原作準拠のキャラは他には田所が登場するのだが、何故か設定が屋敷の執事に変更されている。 ゆうか 時計館の敷地内にて、唐突に時計塔の説明をしてくれる=原作小説の地の文にて語られていた内容を原作未読者に教えてくれる通りすがりの時計マニア。 モデルとなったのは編集者の平野優佳。宇山氏とともに『十角館の殺人』出版に尽力した立役者の一人。 最後の館 この世界の何処かにあるとされる館。 水車館から時計館までの4つの館から悪夢を吸い上げ、増幅して現実世界へと解き放つ装置としての役割を持つ。 4つの館にそれぞれ隠された「悪夢の石板の破片」を集めることで、この館の完成を阻止することができるようになるらしいのだが……。 黒猫館 本作発売当時には既に発表されていた『黒猫館の殺人』に登場する館。大人の事情で収録できなかったことが綾辻氏の口から説明されている。 その詳細は不明だが、考えられる可能性として 容量の都合 原作の黒猫館はごく普通の一般家屋であり、探索するには物足りない 黒猫館を出すと対となる館にも触れねばならなくなり、原作のネタバレに思い切り抵触する といった点が挙げられる。 が、流石に黒猫館だけハブるのは忍びなかったらしく、ゲーム中で本をめくる時に使われるSEは新書版『黒猫館の殺人』をめくる時の音を録音して使っているとのこと。 悪夢の森 角島の中央部に位置する森。 モンスターが登場するダンジョンとなっており、第1章開始直後にユキヤのみで挑戦することになる。 基本的に道を辿っていけば迷わず外へ出られるのだが、カメラの視点移動に慣れない序盤は見落としやすく、アイテム目当てで少しでも道を外れようものなら確実に遭難してしまう。 前述の通り多くのプレイヤーをさ迷わせた挙句ゲームオーバーへと追い込んだ魔所。 殺人鬼 CV:綾辻行人 第3章以降に森を探索すると1/65という低確率で出現する隠しボス。綾辻氏の著書『殺人鬼』に登場するキャラクター。 専用のBGMが用意されており、曲の開始から153秒経過すると原作の文庫版153ページに出てくるとあるセリフを喋りだす。しかも立体音響で。ステレオ推奨。 森は二つのエリアに別れているが、森1には殺人鬼Ⅰ、森2には殺人鬼Ⅱがそれぞれ登場し、「あるアイテム」を装備していない限り倒すことができない(後述の「秘宝館」での戦闘で勝利するには、クリア前に当該アイテムを装備させておく必要がある)。無事に殺人鬼を倒すと……? 殺人鬼Ⅲを出そうという話もあったらしい。エンカウントして戦闘テーマが流れるものの、何も現れず、「殺人鬼Ⅲ……はまだ書かれていない」というメッセージが出てくる、というジョークだった模様。 悪夢界 各館が吸収した悪夢により生まれた異空間。いわゆるダンジョン。それぞれの館に4~5ヶ所の入り口が存在し、謎解きによって進入が可能となる。内部も謎解きという名のお使いによって進んでいく。 悪夢と言うだけあって内部はいずれも非常に気色悪いうえ、異常なまでに入り組んでいる。また、各館によって登場するモンスターやギミックのコンセプトが異なる。 内部で流れる曲は5分程度の長さのものを4つのパート(ABCD)に分割し、毎回ランダムで開始パートが異なって再生されるように設定されている(ABCD、BCDA、CDAB、DABCの4パターン)。 地図は、下記のバクの子供からもらったもので、全ての悪夢界に対応しているものの、プレイヤーの現在位置は表示されない。 悪夢界の各地には触れる度に色が変わるクリスタルが点在しており、地図にはクリスタルの場所と色が表示されるので、これを便りに現在位置を探る必要がある。 なお、製作初期段階ではマップ表示すらなかったが、それは流石に難しすぎるだろうという事で、このような仕様になったとのこと。 バク 悪夢を食べるとされる存在。でもデザインは幻獣のバクではなくマレーバク。 各悪夢界にてショップを経営している。本作は章が進むごとに敵が目に見えて強くなっていくため、ここで装備を整えるのは必須となる。 メルカトル 水車館の悪夢界に登場し、子バクをフルボッコにして楽しんでいた。 元ネタは麻耶雄嵩の一連の小説に探偵役として登場する「銘」探偵メルカトル鮎。性格に難あり……と言うか外道としか言いようがない素敵な性格で、助手役の美袋三条に対する可愛がりも日常茶飯事。 本作では真っ白いタキシードにシルクハットという出で立ちで登場し、手にしたステッキで可愛がりを仕掛けてくる。 中ボスかと思いきや、そのあと普通にザコとして一度に5人ぐらいまとめて出てくる。美袋のストレスと殺意が天元突破不可避。 メリヴェール氏 時計館の悪夢界に登場。自分もまた悪夢界の出口を探しているとして、ユキヤたちに協力してくれる。 元ネタはカーター・ディクスンの一連の小説に探偵役として登場するヘンリー・メリヴェール卿。流れるように暴言を吐くことに定評のあるオッサン。 彼が手を貸してくれる悪夢界には、かの妖魔の森の家がギミックとして登場する。 秘宝館 ゲームクリア後に遊べるおまけモードの名前。 本作の最初の打ち合わせが熱海で行われたのが名前の由来。オリキャラの名前が温泉地なのは伏線であったか。 モンスターが出現しない状態で、最後の館を除く全ての館を自由に探検できる。もちろんそれだけではなく、各館に隠されたお宝を探しだす宝探し的な遊びも楽しめる。隠されているのは以下の7点。 サウンドテスト 殺人鬼と任意のパーティ編成で戦える戦闘シミュレーター バクなどのNPCを動かしての館内探索 竹本氏による書き下ろしイラスト 喜国氏による書き下ろし4コママンガ(*3) 京極氏による書き下ろし書画 当時執筆中だった『暗黒館の殺人』冒頭部分の原稿(*4) 余談 本作で語られる「悪夢」という要素は、その後原作小説においても重要な要素として取り上げられるようになっている。 例えば『時計館の殺人』の新装改訂版では、数ページにわたって古峨倫典の悪夢について言及するシーンが追加されているほか、『奇面館の殺人』では真犯人の独白シーンにて悪夢について触れている箇所が存在する。 本作は『YAKATA』というタイトルでコミカライズも行われているが、こちらはホラー要素に比重を置いた完全な別物。主人公の名前も古賀由季弥と、原作ともゲームとも微妙に変えてきている。 綾辻ファンの間ではアーカイブ配信を熱望する声が多い。しかし様々な作家や出版関係者が関与していることもあり、権利的な問題で配信は難しいと思われる。 ならば現時点での最新作である奇面館までを収録した完全版を作ってほしい(*5)という声も一定数あるようなのだが、綾辻氏がマジでゲーム制作はもうこりごりらしいので実現の可能性は極めて低いだろう。 どれくらいこりごりだったかについては、短編集「どんどん橋、落ちた」において、ゲーム制作に追い込まれた綾辻の悪夢として、狂気的な作品が一本書かれているほどである。 今こそ、我らの手に<現実(リアル)>を。 今こそ、我らが<リアル>になる時…… 今こそ、<リアル>を…… 今こそ…… 今こそ…… △メニュー 項目変更 -アニヲタWiki- 悪夢は滅び、世界は救われた……かに見えた 明るい音楽とともにエンドロールが流れた後、突如ユキヤたちが戦闘時の姿に変わったことが音声のみでプレイヤーに知らされる。 ……そう、悪夢はまだ滅んでいなかったのだ。 直後、プロローグで流れたアニメパートが、実は1回目の青屋敷炎上を描いたものではなく、エンディングに続いていたことが判明する。 一転して不穏な音楽が流れる中、画面が暗転したままゲームは終わりを迎え、その後世界がどうなったのかは語られていない。 これに関して、プレイヤーの間では下記のような説が飛び交っている。 青司が角島に残ったことで、今度は彼の館に対する執着が核となり、新たな悪夢が誕生した説 ラスボスの名前は<リアル>。実はユキヤたちが倒したのは悪夢の核ではなく、悪夢と入れ替わりつつあった現実世界そのもので、図らずもナイトメア・プロジェクト成就に手を貸してしまった説 逆に、既に悪夢と現実の入れ替わりは完了しており、<現実と化した悪夢>を倒したことで今度は<悪夢と化した現実>が顕現したという説 いずれも公式の見解ではないため、真相は不明のままである。 追記・修正は連日のように悪夢にうなされつつお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 100円で買って意外に遊べたゲーム。二周目には行かなかったが。後、ここから原作小説にハマり、再現度にも感動した。ゲームとしてはバランスが悪いのが否めないので、暗黒館をテーマにリメイクとかしないかな。身内ネタで出版会絡みが多いのもマニアなんてを擽るのかな? -- 名無しさん (2018-09-11 23 25 19) ゲームはやった事ないが、コミカライズは全部読んだなぁ。ショッキングなわけじゃないけど、ラストシーンは個人的に結構なトラウマ -- 名無しさん (2018-09-12 08 14 41) 曲がなかなか良い -- 名無しさん (2018-09-12 18 13 14) ピアノの音が変わるのは真相知れば納得出来るが(もしかしたら、消えた「あれ」ってピアノの下の床に隠されてたんだろうか・・・)、悪夢の石板はどんな意味があったんだろうか・・・(囮、設計図?)? -- 名無しさん (2018-09-13 23 41 24) 喜国雅彦って有名人だったんか!? 攻略動画の4コマ漫画を見るまで同一人物だと信じられなかったわ。京極夏彦が喜国雅彦の爆発オチを羨ましがってたってのも、こういうとこで繋がりがあったからか -- 名無しさん (2023-02-12 02 52 46) 名前 コメント
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リストを作ってないけど攻略メモを残したもの。(PS) YAKATA
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このページはhttp //plaza.rakuten.co.jp/ragtimema/diary/200811140041/からの引用です ブログをつくろう! ブログトップ|楽天市場 631758 11月29日(土)14 00〜 @難… (音楽)楽天ブログ 【ケータイで見る】【ログイン】 HIROMI RUMIANTSEVA カレンダー 2008年11月 日 月 火 水 木 金 土 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 前の月 今月 次の月 キーワードサーチ を で検索 楽天ブログから を 日記フォト動画 カテゴリ ・カテゴリ未分類(57) ・旅行(223) ・ラグタイム(20428) ・音楽(229) ・思い出(351) ・ライブ・コンサート(276) ・料理(66) ・ジャズ(45) ・社会問題(55) ・映画(22) バックナンバー ・2008年11月 ・2008年10月 ・2008年9月 ・2008年8月 ・2008年7月 モバイル ケータイに このブログの URLを送信! おすすめアイテム コヨーテラグタイムショー(1) サビにくい、ステンレススチールのメンズリングサージカル ステンレス リング忠誠力勇動RSLW10 【10P08522】 たこ焼きまんじゅう(20個入) ragtimemaの日記 │ 前へ│次へ │一覧│コメントを書く| 2008年11月14日 このブログを購読する 11月29日(土)14 00〜 @難波 YAKATA DE VOCE [ ラグタイム ] ○11月29日(土)14 00〜 @難波 YAKATA DE VOCE 『ヤカタ・ジ・ヴォッセ』は 1969年に千日前でオープンしたジャズ喫茶 『ジャズやかた』のリニューアル店舗!!!! 現地ジャズ・ミュージシャンとのジャム・セッション求む、 飛び入り演奏&楽器御持参大歓迎!!!! GRANDPA S RAGTIME DUO:p アレェクスェイ & vo 裕美http //plaza.rakuten.co.jp/ragtimema/ 難波でパーティーだよ、みんな遊びに来てね。 独りじゃ駄目よ、御友達も沢山連れて来てよねぇ〜(うふふ) 大阪市中央区難波1-6-18 ディキシー・ビル4F (地下鉄なんば駅14番出口より徒歩数分)http //yakata-de-voce.petit.cc/ TEL 06-6211-4157(御予約) ミュージック・チャージ:1300円 日本一古いジャズのレパートリーかも? 前代未聞のレアな曲もいっぱい奏でます! リクエスト・ナンバー・ワンは やはり映画スティングの『THE ENTERTAINER』、 最近密かに人気を博しているのが 情熱たっぷり哀愁漂うブラジリアン・タンゴ『PLANGENTE』 ♪大阪で堪能するラグタイム&ジャズのマチネー・コンサート!!! 裕美・ルミィヤンツェヴァ最終更新日 2008年11月14日 20時50分57秒コメント(0)|トラックバック(0)|コメントを書く タグ:@難波 YAKATA DEVOCE,裕美・ルミィヤンツェヴァ,ラグタイム・シンガー この記事のトラックバックURL: http //tb.plaza.rakuten.co.jp/ragtimema/diary/200811140041/02e4c/ ■コメント お名前 タイトル 顔選択普通うれしい悲涙アイタタえ〜っムムッないしょ メッセージ ・メッセージ本文は全角で800文字までです。 ・書き込みに際しては楽天ブログ規約の禁止事項や免責事項をご確認ください ・ページの設定によっては、プルダウンで「顔選択」を行っても、アイコンが表示されません。ご了承ください。 │ 前へ│次へ │一覧│コメントを書く│一番上に戻る│ Powered By Copyright (c) 1997-2008 Rakuten, Inc. All Rights Reserved.
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ナイトメア・プロジェクト YAKATA 【ないとめあ・ぷろじぇくと やかた】 ジャンル RPG 対応機種 プレイステーション 発売元 アスク 開発元 チャイム 発売日 1998年6月4日 定価 6,800円(税込) 判定 ゲームバランスが不安定 ポイント ミステリの皮を被ったホラーファンタジー文字通り悪夢を見せるエンカウントとカメラ先生、小説を書いてください 概要 特徴 館一覧 キャラクター 秘宝館 評価点 問題点 賛否両論点 総評 余談 概要 ミステリ作家にして、あの宮部みゆき氏をゲームの世界に引きずり込んだ張本人としても知られるゲーマーの綾辻行人氏が原作・原案・脚本・監修を担当したことで話題となった作品。 全九章でディスク三枚組というボリュームを誇る。 本作は綾辻氏の代表作である『館』シリーズのうち、第一作『十角館の殺人』から第五作『時計館の殺人』までをストーリーの下敷きとしている。 『館』シリーズは1987年から今日に至るまで発表され続け、シリーズ累計四百万部を突破したミステリ小説である。 『十角館の殺人』が発表されたことで、当時斜陽だった国産ミステリ界は息を吹き返し、作者の綾辻氏も新本格ミステリの旗手として一躍脚光を浴びることとなった(*1)。 そんな『館』シリーズを原作とし、綾辻氏自らが脚本を執筆した本作は、誰もがミステリと相性の良いAVGとしての発売になるだろうと考えていた。 だが実際に世に送り出された本作のジャンルはまさかのRPGであった(*2)。 説明書のモンスター紹介に「大ゴキブリ おぞましい。」「巨大ゴキブリ もっとおぞましい。」と書かれているなど、バカゲー臭すら漂わせている本作の出来は果たして……。 なお、サン電子による同名の携帯アプリゲームサイトとは一切関係ない。 特徴 ミステリ小説を原作としておきながら、本作は「人々の見る悪夢が現実世界に漏れ出し実体化している」という設定のため、主人公達の拠点となる青屋敷と十角館を除く全ての館内にモンスターが出現するようになっている。 主人公パーティーはそれぞれの館を探索し、謎を解いて「悪夢界」と呼ばれるダンジョンへの入り口を探し出さなければならない。一つの館には複数の悪夢界が存在し、そこに潜むボスを倒すことで、館を悪夢から解放することができる。 戦闘の際は六角形のフィールドの周縁にパーティーメンバーが、中心に敵が配置される。各キャラクターはAP(アクションポイント)を消費してフィールド上を移動し、攻撃を行う。 相手の側面や背面から攻撃することで与えるダメージ量を増やすことが可能。また、複数のパーティーメンバーで共同魔法を発動するためには決められた陣形を作らなければならないなど、戦闘中は如何に効率良く移動と配置を行えるかが重要になってくる(*3)。 特定の場面では会話がフルボイスで進行する。また、一部のイベント時にはアニメーションムービーが挿入される。 アニメパートの監督は、『ポケットモンスター』シリーズの総監督として有名な湯山邦彦氏。また、キャラクターデザインは『俺の屍を越えてゆけ』の佐嶋真実氏が担当している。 館一覧 本作に登場する全ての館は、原作同様に中村青司(*4)が建てたものである。 ただし、ネタバレ防止のためか人物の設定等には原作と異なる点が多く、ほぼパラレルワールドとなっている。 + ここでは主人公達が訪れる順に紹介する。 青屋敷 九州の孤島、角島に建てられた豪邸。当主は中村千織。主人公達の拠点となる。 原作『十角館の殺人』では、物語の開始前に火災によって焼失している。本作でも一度火災に遭っているが、その後再建されたそうだ。 本作は偶数章で後述する四つの館の探索と謎解きを、奇数章でこの青屋敷にて次々と起こる怪事件の調査を行うという構成になっている。 十角館 青屋敷の側に来客用の離れとして建てられた、正十角形をした館。本作では日本各地に建つ青司の館へ移動するためのワープゲートとして用いられている。 原作に登場した十一角形のカップは、本作でもキーアイテムとして登場する。 水車館 岡山県の山奥に建てられた、巨大な三連水車と西洋の城のような外観が特徴的な館。当主は画家の藤沼一成だったが、故人のため現在は息子が家督を継いでいる。その現当主である藤沼紀一は数日前から行方不明になっており、また、紀一に引き取られたユリエという少女も時同じくして姿が見えなくなっている。 原作で重要なガジェットとして登場した絵画、「幻影群像」は本作でも登場。多少サイズは小さいものの、本作のために一枚絵が描き起こされている。 出現するモンスターは、絵画や彫刻を引用元とするものが多い。 迷路館 丹後半島の広大な敷地に建てられた館。かつての当主はミステリ作家の宮垣葉太郎。地上に出ているのはほぼ館の玄関部分のみで、本体は地下にある。各部屋は巨大迷路となった廊下を取り囲むように存在しており、部屋から部屋へ移動するには必ず迷路の廊下を通らなければならない。当主の宮垣が亡くなった後、この館の何処かに隠された遺稿を求めて、各出版社の編集者や作家達が大挙して訪れている。 出現するモンスターは、神話や伝説を引用元とするものが多い。 この迷路館のみ、原作『迷路館の殺人』の後日談に近い形となっている。 人形館 京都市内に建てられた、日本家屋と洋館を組み合わせた外観の館。当主は人形作家の飛龍高洋だったが、故人のため現在は息子が家督を継いでいる。日本家屋部分が飛龍家の住居で、洋館部分はアパートとして貸し出されている。館内の至る所に不気味なマネキン人形が設置されている。 出現するモンスターは、人形や無機物を引用元とするものが多い。 時計館 鎌倉市の外れに建てられた、巨大な時計塔を持つ館。当主は大手時計メーカー会長の古我倫典だったが、故人のため現在は息子が家督を継いでいる。各部屋には大量の時計が設置され、その全てが寸分の狂いもなく時を刻んでいる。 本作に登場する館の中で、原作から最も大きな変更が行われている(*5)。 出現するモンスターは、古代の生物を引用元とするものが多い。 最後の館 世界の何処かにある本作オリジナルの館。水車館から時計館までの四つの館から悪夢を吸収し、増幅するための装置として建てられた。本作の最終目的は、この最後の館の場所を突き止めることであり、そのために主人公達は各館に隠された「悪夢の石版」を探し出さなければならない。 本作が発売された1998年には第六作『黒猫館の殺人』も既に発表されていたが、とある事情から本作への登場は見送られている。 キャラクター + ここでは初期パーティーメンバーのみを紹介する。 古我ユキヤ 主人公。17歳の内向的な少年。時計館に縁のある人物として角島に招かれた。一人だけ角島行きの船に乗り遅れてしまったため、漁船をチャーターして単身島へと向かうが、嵐に遭って難破し記憶を失ってしまう。プロローグのアニメパート終了後に名前の変更が可能。ただし苗字はストーリーの関係上、古我で固定となっている。担当声優は石田彰氏。 + ネタバレ 時計館の当主である古我倫典の実子。時計館を訪れたことにより、少しずつ記憶を取り戻していく。 原作『時計館の殺人』にも同姓同名の人物が登場するが、性格設定は大きく異なる。 北浜ミズキ コテコテの関西弁で喋る17歳の少年。水車館に縁のある人物として角島に招かれた。年相応の性格をした高校生。意外な特技としてピアノが弾ける。 担当声優は小野坂昌也氏。 + ネタバレ 小学生の頃に水車館へ迷い込み、そこで出会った幼少時のユリエに恋心を抱いている。ユリエとの連弾イベントも存在。 川口ミルコ 幻影社という大手出版社に勤める25歳のキャリアウーマン。迷路館に縁のある人物として角島に招かれた。序盤で彼女と会話した際に受けることができる心理テストは、後半でパーティーに加わるあるキャラクターのパラメーターに影響する。担当声優は水谷優子氏。 実在する女性編集者の山口ミルコ氏(*6)がモデルになっている。 赤城ソウイチ 25歳の売れない俳優。人形館に縁のある人物として角島に招かれた。パーティーの中心人物として他のメンバーを纏め上げている。担当声優は置鮎龍太郎氏。 + ネタバレ 人形館の当主である飛龍高洋の実子。本名は飛龍ソウイチ。幼少期に母親と死別し、館を出て静岡に移り住んでいた。 原作『人形館の殺人』にも同名の人物が登場。物語の中心人物であり、そのためか本作でもソウイチが中心となってストーリーが進行することが多い。 幼少期のある出来事が原因で多重人格者となっており、特定のキーワードに反応して別の人格が出現する。ストーリーが進行して新しい人格が出現する度に、戦闘開始時にランダムでどれかの人格が現れて戦闘を行うようになる。 多重人格自体は実在する精神疾患だが、彼の場合はかなり特殊で、別の人格が現れると体型や性別はおろか服装まで変わってしまう(*7)。 + ソウイチの別人格について 江戸川ランコ ソウイチの第二の人格。「事件」をキーワードに出現する女性探偵。 闘神サンダータイガー ソウイチの第三の人格。「鍵のかかった扉」をキーワードに出現する覆面レスラー。大仰な技名を叫びながら扉に突撃するが、一度として成功したためしはない。 物理攻撃オンリーのキャラクターで、ソウイチの状態で覚えていた魔法を使うことができない。そのため、戦闘開始時にこのキャラがランダムで出現すると共同魔法が使えなくなってしまう。 高山リカ ソウイチの第四の人格。「病気」や「怪我人」をキーワードに出現する女医。 忍田テンクウ ソウイチの第五の人格。「マジック」をキーワードに出現するマジシャン。様々なマジックを披露するが、明らかにタネや仕掛けでは説明できないことを平然とやってのけたうえ、マジックだと言い張る。 本作発売から14年後、シリーズ第九作『奇面館の殺人』にまさかの登場を果たしファンを驚かせた。 これらのキャラクターは、男性キャラを置鮎氏が、女性キャラを冬馬由美が演じ分けている。 なお、『館』シリーズで探偵役を務めている島田潔は、本作には登場しない。 秘宝館 クリア後のセーブデータを使って開始することで、秘宝館というおまけモードを遊べるようになる。秘宝館では、本作に登場する全ての館を、モンスターが出現しない状態で自由に探索することができる。その際、キャラクターモデルを主人公から各館に配置されている任意のキャラクターへと変更可能。 探索可能な五つの館の何処かには六つのおまけ要素が隠されており、それを探すという楽しみがある。 + おまけの内訳 ゲーム本編において低確率で出現する隠しモンスターと、ランダムのパーティー編成で戦闘ができる。倒す条件は本編と一緒だが、クリア前に満たしておく必要がある。 サウンドテスト。 なんと、綾辻氏自ら歌った曲を聴くことができる(*8)。 竹本健治氏(*9)直筆のイラスト。 喜国雅彦氏(*10)書き下ろしの四コママンガ。 京極夏彦氏(*11)直筆の書画。 綾辻氏が当時執筆中だったシリーズ第七作『暗黒館の殺人』冒頭部分の原稿。 『館』シリーズはこの時点で六年間も新作が発表されていなかったため、当時のファンが嬉々として家捜しを行ったことは想像に難くない。 評価点 原作に登場した館の敷地内及び館内を、自由に探索することができる。各館は3Dモデルで細部に至るまで作り込まれている。 ただし、本作に登場する各館はゲーム用に間取りの変更などが行われているため、原作小説に掲載されている見取り図と全く同じというわけではない。 各館に配置されているキャラクター達は、原作小説に登場した者以外にも、実在する小説家や編集者をモデルとした者が多く登場する。本作に登場するキャラクターのモデルとなった人物は、全員エンドロールに名前が掲載されているが、そこに掲載されているメンバーだけで雑誌が創刊できる程の豪華な顔ぶれであり、ミステリファンならば思わずニヤリとすること間違いなしだろう。ストーリーの都合上、多くの出版関係者が集まる迷路館は特にそれが顕著である。 中でも迷路館に登場するキョーゴクというキャラクターは、「パーティーメンバーと青屋敷の関係者以外で唯一異変に気付いている節がある」「奇抜な外見」「モデルとなった人物の知名度の高さ」といった要素を持つことから、彼をパーティーメンバーに加えたかったというプレイヤーも。 人形館でも、アパートの住人として実在する人物がモデルのキャラクターが何人か登場するが、こちらはどうしたことか迷路館以上にはっちゃけている。有栖川有栖氏(*12)が女体化して登場したり、我孫子武丸氏が出てこないで氏の飼い猫が出てきたり(*13)……。 装備品やアイテムの類にも、古今東西のミステリネタがふんだんに盛り込まれている。「リュパンの眼鏡(*14)」のような有名キャラクターを元にした分かり易いものから、「天使の牙(*15)」のような近年発表された作品のタイトル、果ては「チャカポコ祭文(*16)」などという物騒な名前の物まで登場する。 モンスターの中にもミステリ小説を引用元とするキャラクターが数多く登場する。書籍そのものが動いて襲い掛かってくることも。 最初の悪夢界で、メルカトル鮎(*17)がそのまま出てきて子バクをいじめてるので中ボスかと思いきや、その後雑魚キャラとしてワラワラと出現して面食らったファンも多いのではないだろうか。 作者自らが執筆しているだけあって、脚本の質は高い。後述するような点もあるが、それによってストーリーが破綻してしまったというわけでもなく、複数の謎を軸とした展開でプレイヤーを引き込むことに成功している。 本作の脚本を共同執筆した舞阪洸氏による、各キャラクターの肉付けも概ね好評である。 各館を悪夢から解放して青屋敷の自室に戻る度に、主人公が今までの出来事を回想するかどうか選ぶことができる。 後述する理由でどうしても長丁場となるため、情報を整理するという意味でもストーリーのおさらいができるのは地味に嬉しい。 この回想パートでのみ閲覧可能な一枚絵も多く存在する。 『パカパカパッション』の南澤大介氏によって手掛けられた音楽は軒並み評判が良い。 本作のサントラは、現在も氏の公式サイトにて購入することができる。 出演声優陣が豪華。90年代後半の作品ということもあってか、2000年以降に活躍する声優諸氏が端役で出演している点もポイントが高い。例を挙げると、『∀ガンダム』に出演してブレイクする前の稲田徹氏、改名前のたかはし智秋氏、名もないモブ役を複数担当している神谷浩史氏など。 特に、中年男性の声を無理して演じている神谷氏(当時20代前半)はファン必見。 問題点 あまりにも極端なエンカウント率 本作はパーティーメンバーの平均レベルによってエンカウント率が増減するようになっている。そのため、ゲーム開始直後に主人公一人で挑まなければならない「悪夢の森(*18)」では、少し歩いただけで戦闘が発生してしまう。 逆に終盤になってパーティーメンバーの平均レベルが上がると、エンカウント率が低下してしまい、思うようにレベル上げができなくなるという問題が発生してしまう。 カメラワークについて 本作はオーソドックスな斜め見下ろし型RPGだが、館内や悪夢界を探索中は常にカメラが回転している。そのため3D酔いになり易い。 カメラを任意の方向へ高速で動かしたり、カメラを固定したまま移動することは可能。しかし操作に慣れない序盤では要領良く視点の回転が行えず、その結果大事なものを見落としてしまうことも。 悪夢の森ではそれが顕著に表れている。本来なら操作性に慣れるためのチュートリアル的なダンジョンのはずなのだが、目印になる物が少ない森の中ということもあり「森の出口が見えない」「体力回復アイテムの入った宝箱が見えない」という事態に陥ってしまう。前述したエンカウント率の高さも相まって青屋敷に辿り着けないままゲームオーバーを迎えたプレイヤーも多かった(*19)。 もう一つの鬼門が青屋敷。高い壁と回転するカメラのせいで現在位置を把握することが難しく、探索すべき部屋のドアを見落としてしまいがち。特に螺旋階段は、操作に慣れないうちは下りているつもりが上っていて、目当ての階層に辿り着けないという事態に。 迷路館も「廊下が巨大迷路」という館の性質上、迷うことはなくとも移動に手間取ったり3D酔いしたりしやすい。ただし、迷路自体は一応原作よりも簡略化されてはいる。(もっとも、一階層増えているが) 現在位置が把握できないマップ 各館と悪夢界では、イベントや宝箱でマップを入手することができ、以後はセレクトボタンでマップを開けるようになる。各館では主人公パーティーの現在位置もマップ上に表示されるのだが、悪夢界では一切表示されない。 悪夢界は程度の差はあるものの、全て複雑に入り組んでいる。しかもここでの謎解きはお使いゲームとしての側面が強いため、前述のエンカウント率の高さとカメラの仕様もあって、迷い続けた挙句パーティー全滅ということにもなりかねない。 救済措置なのか、本作はレベルアップでHPとNP(ナイトメアポイント。魔法を使用するために必要)が全快するようになっている。 一応目印として、調べる度に色が変化する水晶が悪夢界のあちこちに設置されている。この水晶はマップ上に表示されるため、各水晶の色を手掛かりに大体の現在位置を把握することはできる。 恐ろしいことに、攻略本に書かれてあった綾辻氏のコメントによると、当初はマップすら出すつもりはなかったらしい。自力でマッピングしてこそゲーマーだと言いたいのだろうか……? 戦闘のテンポが悪い 通常攻撃や魔法、アイテムの使用など、戦闘時には敵も味方もアニメーションで動きまくるが、その結果一回の戦闘が冗長になっている。この作品を想像してもらうと分かり易いだろうか。 その反面、フィールド全体をカバーする強力な共同魔法を入手すると、雑魚モンスター戦は作業と化す。評価点でも書いた通り音楽が良いため、どちらにしろ飽きが来ないのが救いか。 手軽にできない合成 宝箱や敵からのドロップで「悪夢の結晶」というアイテムを手に入れることができる。これを持ってある場所へ行き合成することで、強力な共同魔法やレアアイテムを作り出せるようになる。結晶は八種類あり、任意で三つを選び合成を行う。 だが合成後の結果が表示されないため、初見で任意のアイテムを作り出すことは難しい。しかも序盤の館で入手可能な結晶は、中盤以降の館では入手できなくなるので、肝心な時に結晶が足りず合成ができないという事態を起こしかねない。 もっとも、序盤の館では大量に結晶が入手できるようになっているため、余程浪費しない限りは大丈夫だが。 最終章でのパーティー編成について ある理由で主人公を除く初期パーティーメンバーは、縁のある館を攻略した後にパーティーから離脱してしまう。彼らは最終章で復帰し、主人公のいる現行パーティーとは別に行動するようになる(*20)のだが……。 彼らは現行パーティーの中で最も低いレベルのキャラクターと同じレベルにまで引き上げられているのだが、問題となるのが前述のエンカウント率。最終章の雑魚モンスターは他の章の中ボス並の強さがあるため、レベルの低い初期パーティーメンバーはレベル上げもままならない状態で大量の敵とエンカウントし、即ゲームオーバーとなる危険性を孕んでいる。 更に言うなら、装備が充実している現行パーティーと異なり、初期パーティーメンバーは最強装備を悪夢界の宝箱から回収しなければならないため、もし入手し損ねたら終盤のボスラッシュで文字通りの悪夢を見る羽目になってしまう。 せめて任意のパーティー編成を行えるのであれば話は違っていたのだが、技術的な問題で編成を変えられなかったとのこと(*21)。 各館に存在する「呪い」 本作には進行不能を誘発する性質の悪いバグが多く、対策を知らなければ引っ掛かってしまう可能性がある。 中には古い型番の本体でプレイすると発生するようなバグも存在する。 コンプリート困難なコレクション要素 本作にはモンスター図鑑を埋めるというコレクション要素が存在する。だが前述したエンカウント率の問題もあって、なかなか目当てのモンスターと遭遇することができない。 特に悪夢の森は章が進むにつれて出現するモンスターが入れ替わるが、入れ替え前のモンスターは二度と出てこない。それにもかかわらずゲーム中で手に入るフロッピイ(チュートリアルが閲覧可能になるアイテム)には、入れ替え前のモンスターも含めて全て出現するという旨の記述がなされているため、それを信じて図鑑を埋められなかったプレイヤーも多かったと思われる。 賛否両論点 真面目に推理すると馬鹿を見るストーリー 本作のストーリーの軸となる謎の一つに、中村千織殺害事件がある。 第一章の中盤を過ぎた辺りで、青屋敷へと集まった主人公達に異変の詳細について話す前に、当主の千織が密室と化した寝室の中で死体となって発見されてしまうのだ。 ミステリ小説が原作なので、真面目に犯人とトリックについて考えを巡らせたプレイヤーも多かったと思われるのだが……。 + 事件の真相。ネタバレ注意 時計館に仕掛けられたある秘密によって、主人公は意識だけが事件当夜の青屋敷へと戻ってしまった。そこで主人公は、自分達を屋敷に呼び寄せた千織こそが全ての黒幕だったという事実を知ってしまう。主人公は眠っていた過去の自分の肉体に乗り移ると、千織と話し合うべく青屋敷内の隠し通路を通って彼女の寝室を訪れる。しかし千織は主人公の姿を見るや問答無用で襲い掛かってきた。首を絞められた主人公は、無我夢中でその場にあったオルゴールを掴むと彼女の頭を殴りつけてしまう。血を流して倒れ込んだ千織の姿に恐れをなした主人公は、隠し通路を引き返して自室まで逃げ帰るが、そこで意識は現在へと戻ってしまう……というのが要約である。 本作は事件の真相として主人公が犯人というミステリのタブーを堂々と犯しており、推理が入り込む余地は皆無となっている。 ただし、事件が発覚する直前に主人公が意味深な悪夢を見ているなど、伏線はきちんと張られていたことを明記しておく。 また、綾辻氏の作品でも主人公が犯人という作品は存在する。ドラッグでネタバレ→「 『館』シリーズの第四作である『人形館の殺人』。本作のソウイチはある意味忠実。 」そういう意味ではこれもまた、自身の作品に対するオマージュだったのではないだろうか。 概要でも書いた通り、本作は『館』シリーズを下敷きにしているというだけで、シリーズそのものをゲーム化したわけではない。綾辻氏の他の著作を引き合いに出すならば、本作は『囁き』シリーズや『眼球綺譚』、あるいはアニメ化もされた『Another』のようなホラー寄りの作品である。事実、本作の一部演出やエンディングは、ホラー映画でよく使われる手法を踏襲している。しかし本作のパッケージ裏に「綾辻ミステリとロールプレイングの合体」と大きく書かれてあったこともあり、新本格ミステリを期待して肩透かしを食らったプレイヤーも少なくはなかった。 そもそも、『館』シリーズは「『摩訶不思議な館』という大掛かりな舞台装置の裏に隠された奇想天外な心理トリック」が特徴の作品であるため、プレイヤーが綾辻氏の作風やシリーズのお約束を知っているかどうかで、本作のミステリものとしての評価は大きく分かれてしまう。 総評 原作付き作品でありながら作者主導で意図的に内容を変えてあるため、原作を知らないプレイヤーでも問題なくプレイすることができる。 一方で、3Dモデルで再現された各館、ビジュアル化された原作の登場人物、端々に仕込まれたミステリ関係の小ネタと、原作ファンやミステリファンならより一層楽しめる作りになっている。 反面、狙って難しくしたとしか思えないようなゲームバランスと慣れるまで時間を要するカメラワークのせいで、ゲームそのものの難易度は高く、攻略までのプレイ時間も冗長になってしまっている。 そのため、せっかくストーリーや音楽が良質であるにもかかわらず佳作の域を出られないというのが実情。 インターネット上で本作のレビューを行っているサイトもいくつか存在するが、一回のプレイで充分という者から、何周もやり込んだという者まで様々なことからも、本作が人を選ぶ内容だということは理解していただけると思う。 全く攻略できないほどの難易度でもないので、綾辻氏や『館』シリーズのファンで時間に余裕のある方は一度プレイしてみてはどうだろうか。 また、ミステリに興味はなくとも、昨今のぬるい難易度のゲームには飽きたという筋金入りのゲーマー諸氏にもお勧めしたい。 余談 本作の攻略本は、三つの出版社から発売されている。もし今からプレイしようと思うのであれば、綾辻氏自らによる開発裏話やバグの回避方法が掲載されたメディアファクトリー刊行の物をプレイのお供としてお勧めする。ただし、本作以上に入手し辛くなっている点がネックではあるが。 『Yakata』という本作のコミカライズ作品が、『月刊少年エース』誌上で連載されていた。作画は田籠功次氏。内容はゲームと大幅に異なり、完全にホラー寄りになっている。 秘宝館に冒頭部分の原稿が隠されていた『暗黒館の殺人』だが、実際に『IN・POCKET』誌上で連載が開始されたのは本作発売の二年後であった。下手に冒頭部分を読んでしまったばかりに、二年間もやきもきしながら続きを待っていたファンの心中は如何ばかりであったか……。 流石に二年も経っていたため、発表された『暗黒館の殺人』の冒頭部分は手直しが施されていた。そのため、本作に収録されている「手直し前の原稿」は、現在では資料的価値も高い。 本作の制作に取り組んだため、綾辻氏は実に三年半もの長きに渡り文壇から遠ざかっていた(*22)。そのためゲームに興味のない、あるいはプレイして高難易度に打ちのめされ投げ出したファンは口を揃えてこう言ったとか。「先生、小説を書いてください」と。 本作の制作には綾辻氏本人も苦労したらしく、自らを登場人物として描いた1999年執筆の短編(中短編集『どんどん橋、落ちた』に収録)において「(本作の制作において)予想外の時間とエネルギーを絞り取られ、頻発する様々なトラブルに心を悩まされ続けた」と回想している。
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https://w.atwiki.jp/irisu_syndrome/pages/234.html
シンプルで楽しい探索アドベンチャー掌編 魔王物語物語以来、実に13年ぶりとなるツクール作品。 RPGアツマールに投稿されており、WEB上でプレイできる(PC・スマホ可)。https //game.nicovideo.jp/atsumaru/games/gm16014 RPGアツマールサービス終了に伴い下記サイトに移転した。 https //katatema.main.jp/yakata/www/ 概要・ストーリー 登場人物 小ネタ ちょっとした小ネタ。※ネタバレ注意
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